明治時代に建てられた住宅の改修工事を行いました。
立派な梁や柱が残り、家具は大工さんが作ったと思われる棚や机など、手仕事の跡が随所に見られる建物です。
木製建具やガラスにも時代の風合いがあり、長い年月を重ねてきた建物ならではの魅力が感じられました。
今回は、そうした 既存の良さを活かしながら、暮らしやすい住まいへ整える改修 を行いました。
改修前の様子
和室を中心とした昔ながらの間取りで、太い梁や柱、障子などが残る空間でした。
一方で、水回りは古く、床下の断熱も十分ではない状態。
現代の生活に合わせるためには、設備や下地の更新が必要でした。

解体工事と下地工事
水回りを新しくして、一部の部屋は床を組み直し、フローリングへ変更。
床下には断熱材を入れ、冬でも過ごしやすいようにしています。
古い建物の場合、見えない部分の性能を整えることも大切な改修のポイントです。


土間と既存要素の再生
キッチン周辺の土間は、モルタルで均して仕上げました。
使われていなかった 竃(かまど)や井戸 は、この建物の歴史を感じられる要素としてそのまま残しています。
玄関の土間もモルタルで整え、既存の建具は場所を変えて再利用。
鍵を取り付けて、現在の暮らしでも使いやすい形にしました。
古い建物の改修では、残すものと新しくするもののバランスがとても重要になります。


畳を新しく入れ替え、壁や建具は塗装で仕上げました。
既存のミラーを再利用、照明ブラケットライトなどはそのまま残し、
建物が持っていた雰囲気を大切にしています。
木の質感と柔らかな照明が合わさり、落ち着いた空間になりました。

ハンドルがかわいく付きました。扉の向こうはトイレです。

ベッドはオリジナル。

キッチンと洗面。

長い年月を重ねてきた建物の魅力を活かしながら、
これからも使い続けていける住まいへと生まれ変わりました。
古民家の改修では、建物が持つ個性を読み取りながら、
今の暮らしに合う形へ整えていくことが大切だと感じています。
